プロポリスとは
プロポリスとは?
プロポリスはミツバチの巣を構成する素材の一つとして、ミツバチがさまざまな植物の新芽や樹液などと自身の分泌物(ミツロウや酵素など)を混ぜ合わせてつくる樹脂状の物質です。ミツバチはプロポリスを巣の入口付近や隙間に付着させ、細菌やウイルスなど外敵の侵入を防ぎ、巣の内部を衛生的に保っています。
ミツバチが5千万年もの間、生態系を変えることなく生存できたのも、プロポリスのおかげだといわれています。プロポリスはビタミンやミネラル、アミノ酸、フラボノイドなどの有用成分を豊富に含んでおり、私たちの健康維持に役立つことが古くから知られる天然の産物です。
プロポリスは自然界よリミツバチが集め作リだすものであるため、その産地や採集時期、植物群(由来植物)の違いなどから、色、芳香性、味、性状、成分などに違いが見られます。ミツバチにとって厳しい環境下であるほど、よリ抵抗力の強いプロポリスが必要となることから、ブラジル産は良質なプロポリスであるといわれています。
-
巣箱に出入りするミツバチ。
プロポリスを付着させていきます -
巣箱から手作業で
プロポリスを採取します -
プロポリスの原塊から
良質なものを選別します
プロポリスの語源
プロポリス(propolis)という名前は、もともとギリシャ語で「プロ(pro)」は「前」とか「守る(防御)」という意味を持ち、「ポリス(polis)」は「都市」という意味を持っています。この2つの語が合わさったプロポリスは、「都市(巣)を守る」という意味があります。
プロポリスの歴史
プロポリスは古代ギリシャ・ローマ時代から東西ヨーロッパを中心に、優れた民間治療薬として使われてきた歴史があり、ギリシャの哲学者アリストテレスの「動物誌」にもプロポリスの記述が残されています。近代になって西洋医学と化学薬品の台頭によりプロポリスは衰勢を向かえますが、1985年10月に名古屋で開催された国際養蜂会議で「プロポリスの抗腫瘍作用」が紹介されたのを契機に、研究者だけでなく一般の人々からも再び注目を集めることとなりました。
現在では世界各国の研究機関でプロポリスの健康効果について解明されるようになり、科学的根拠に基づく機能性素材として認められるようになっています。
ミツバチの巣について
働き蜂は巣内の仕事だけではなく外仕事を行うので、巣から頻繁に出入りをします。巣の外にはミツバチにとっての天敵となる雑菌・細菌が数多く存在しています。外仕事を終えたミツバチ達が身体に雑菌が付着した状態で巣に戻ってしまうと巣内で雑菌が繁殖してしまう原因に繋がります。ミツバチは集団生活をしているので、もしも1匹でもミツバチが病気になってしまうと巣や群れが壊滅してしまうリスクが高まります。
ミツバチの巣の内部は数万匹のミツバチが生活をしており、密度・湿度ともに非常に高い状態で、この環境は雑菌が繁殖しやすい環境だと言えます。ミツバチはこのような環境に生息しているにも関わらず、ミツバチの巣の中はカビが全く生えずに常に清潔な状態に保たれています。なぜなら、ミツバチは外仕事などで巣に出入りする際に巣の出入り口に塗り固められたプロポリスに自身の身体を擦り付けて体に付着した雑菌を滅菌した上で巣に入るからです。
このような形で過酷な自然環境の中に存在する雑菌に対抗する為に、ミツバチ達は強力なプロポリスを作り出し活用します。自然の中で自分たちの群れの生活環境を保つためにはプロポリスは決して欠かすことができない存在なのです。1960年代前半、数多くの昆虫を対象にバクテリアの有無を調査したところ、体に有害微生物がいないのはミツバチだけであることが明らかになりました。
プロポリスとフラボノイド
フラボノイドは植物の成長に必要な成分であり、人間の体内では生成できない成分です。研究者らはこれまで、プロポリスに含まれる300以上の成分を特定していて、そのほとんどがポリフェノール類であるとわかっています。 ポリフェノールには病気や体の損傷と戦う抗酸化作用があります。 特に、プロポリスにはフラボノイドと呼ばれるポリフェノールが含まれており、植物は自分を守るための手段としてフラボノイドを分泌します。プロポリスの驚異的なパワーの秘密はフラボノイドに隠されているわけですが、残念なことに現在でもその全部が判明しているわけではありません。
現在、プロポリスに含まれているとされるフラボノイド類の種類はじつに500種に及んでいますが、研究がさらに進めばもっと増える可能性があります。プロポリスの含有成分はプロポリスの材料である起源植物によって大きく異なります。ヨーロッパ産のものとブラジル産のものとでは含有されるフラボノイドの種類や量にも違いがあるのです。含有されるフラボノイドのどちらが優れているかは簡単に優劣がつけられるものではありません。ただ、様々な研究結果によって明らかになった成分などから見て、ブラジル産のプロポリスが世界で一番の品質だという事は常識となっています。
プロポリスの主要成分と有用成分
●プロポリスの主要成分
プロポリスには通常、50~60%の樹脂や樹液、30~40%の脂肪酸とワックス、5~10%の精油が含まれており、残りの5~10%はその他の成分で構成されています。その他の成分には、花粉やビタミン類、ミネラル、酵素が含まれます。
●プロポリスの有用成分
プロポリスにはフェノール酸、フラボノイド、エステル、ジテルペン、芳香族アルデヒド、アミノ酸、脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど300種類以上の成分が含まれていることが明らかになっています。プロポリスに含まれる豊富な有用成分は、私たちの健康維持に役立つことが示されており、多くの研究によって抗酸化作用、抗菌・抗ウイルス作用などが明らかになっています。特にブラジルのプロポリスは、ヨーロッパや中国のプロポリスとは異なる植物由来の有用成分(桂皮酸誘導体)を多く含むことから世界的に注目を集めています。
桂皮酸誘導体
- ・p-クマル酸
- ・アルテピリンC
- ・バッカリン
- ・ドルパニン
- ・カフェ酸
フラボノイド類
- ・ケルセチン
- ・ケンフェロール
- ・アピゲニン
- ・ケンフェライド
- ・ピノセンブリン
ビタミン類
- ・ビタミンB1
- ・ビタミンB2
- ・ビタミンE
- ・ナイアシン
- ・葉酸
ミネラル類
- ・マグネシウム
- ・カルシウム
- ・カリウム
- ・銅
- ・マンガン
アミノ酸
- ・グルタミン酸
- ・グリシン
- ・アラニン
- ・プロリン
- ・アスパラギン酸
プロポリス健康増進会のプロポリスの特徴
世界中で生産されるプロポリスですが、ブラジルでつくられるプロポリスは評価が高いことが多くの研究から報告されています。私たちは、ブラジルの中でも最も品質の高いプロポリスを生産する地域として知られるミナスジュライス州に、広さ約300ha(東京ドーム約64個分)の自社養蜂場を設けています。ミナスジュライス州には、薬理効果の高いキク科の薬用ハーブ「アレクリン」が多く自生しています。また、ブラジル自社養蜂場で飼育するミツバチは、「アフリカ化ミツバチ」と呼ばれる生命力と防衛本能が非常に強い種です。ブラジルの過酷な自然環境を生き抜くため外敵から身を守る巣づくりに秀でており、抗菌性の高い、良質なプロポリスを作り出すという特徴があります。
私たちのプロポリスは、一年を通してブラジルが最も暑くなる、春の中ごろから秋の始めまでの季節限定で採取します。プロポリスは、ミツバチが植物の新芽や樹皮からつくり出すため、原料となる植物が盛んに成長する生命力にあふれた時期は、植物に含まれる薬理成分が多く、鮮度の高い、不純物の少ない、最高品質のプロポリスを生産するのに最も適した時期だからです。ブラジルの豊かな森で採れたプロポリスは、厳しい選別をクリアしたものだけが、山梨工場に空輸されます。山梨工場では、プロポリスの有用成分を余すことなく抽出し、約18カ月間熟成させてプロポリスエキスが完成します。「常に本物のプロポリスを」「常に最高のプロポリスを」という目標をもって、安心安全で高品質なプロポリス製品の開発・製造を行っています。
最高品質のプロポリス原料の6つの条件
1産地の環境
農薬を用いる農場、化学薬品を使用する工場、車の排気ガスが多い道路などの影響を受けない場所に巣箱を設ける。
2ミツバチの種類
良質のプロポリスを創る能力を持つミツバチ - アフリカ化ミツバチ(ブラジルの一部地域だけに生息するプロポリスの生産機能に優れたミツバチ)
3樹木の種類
薬理作用の高い樹木 - アレクリン(学名:Baccharis dracunculifolia DC)
4鮮度
鮮度の高いプロポリスを採取し、速やかに抽出工程に入ることが重要。
5安定した成分
抽出成分の構成・含有量が一定であること。
6採取の季節
春~夏季(6ヶ月間)に採取された原料のみを用いる(春夏季のプロポリスが最も生理活性が高いことが明らかになっています)。